第16章 最愛の神ちゃん、空白のもの。
『いや、ほら、
ね?二人共…落ち着いて、ね?』
焦りながら2人から逃げようとしても
足にまだ力が入らないようで逃げることが
できない
それがわかったのか
より一層ニヤリと笑いながら迫ってくる
兄妹
『わ、わあ、わあ!』
慌てふためく花
もう少しで触れそう
目をぎゅっと瞑る
ステフ「やめろって言ってますのよーーーー!!!!」
ドカーーーーァン!
ステフの怒鳴り声と凄い物音がした
来るであろう指先の感覚もない
ゆっくりと目を開けてみると
空達がいなくなっていた
『?』
ステフ「花様!大丈夫でしたか!?」
『は、はい』
空達は?と考えていると
ステフ「あの男は廊下に蹴り上げましたわ!
まったく!!」
ステフが要らないこと言ったからだけど…
『だ、だめだよ!
この二人は一定の距離離れちゃうと…!』
すると
隣から小さく白の声が聞こえた
白「……にぃ、ど、どこ……?
し、白っ、ひ、ひとり……に、したいでぇ」
怯えるようにカタカタ震えて
灰のようなっていた
ステフ「な、なんですの?」
『ごめんね?
2人ともこういう体質なの
空、連れてきてくれないかな?』
わたし動けないの
と、申し訳ないように言う
ステフ「は、はい!」
言われた通り、廊下にいる空を呼びに行く
ギィ
そこから確認してみた
すると
空「すみませんすみませんすみませんすみません」
ブツブツとそれだけを言う
なんとも情けない格好の空がいた
ステフ「もう……なんですの」
疲れきったのステフであった