第6章 たましいあげる
ミシェルは部屋の電気を消してくれた。これもレオンの指導なのかな?
……よけいなこと考えるのはやめよう。
暗くなると急に静かになったような気がした。ちょっとだけ心細くなる。
「キスしよう」
そう言って彼は私の頬を持ち上げ唇に軽くキスした。
そして私の着ているものをゆっくりと脱がせる。一枚脱がせるごとに唇にキス。下着も全部脱がせて私を先にベッドに寝かせる。裸にシーツの感触が少しひんやりと感じる。
私はブランケットの影から彼が服を脱ぐのを盗み見る。
背中に羽は付いてるのかな……。
彼も全部服を脱いでベッドにもぐりこみ、そっと体重を預けるように覆いかぶさる。
直接肌がふれる感触が、思ったより暖かくて、やわらかくて、さらさらして。
「きもちいい」
私がそう言うと彼は少し笑った。
「まだ何もしてない」
彼の背中に手をまわし、肩甲骨のあたりを探ってみる。あるとしたらこのあたりかな……。
「何か探してる?」
彼は私の両方の手首をつかんで押さえた。そして左手の指から一本ずつ唇でくわえる。歯で軽く噛みながら私の目をじっと見る。
「……なに?」
「そんなこと聞く?」
そう言って彼は私の唇をふさぎディープキスする。
目を閉じて、彼のあたたかくてやわらかい舌がゆっくりと動くのを感じる。
身体の力が抜けていく。
彼がそっと唇を離す。
目を少し開けると彼と目が合う。
恥ずかしくなってまた目を閉じる。
彼は私の耳元から首すじにゆっくりキスする。