第1章 少年達の花園 1
日本のどの地域にも高校が遠くて通いにく、学生寮で三年間を過ごす人は多く居る筈だ
楓もその内の一人で学生寮に住まう
『普通、学生寮って学校と敷地内にあるだろ』
生徒のプライバシーがどおたらこうたら言っていたがまさか敷地外とは予想だにしなかった
『まぁ別にそれは良かったけど……』
なんと、この学校は自炊制
なので、作るのは生徒、材料も生徒、食費も生徒
だから、ただいま買い出しに向かっている
『えーっと……ニンジン、ジャガイモ、玉ねぎ、チーズ、カレールーと』
今日は初日のためカレーにするらしい
『にしても……』
勝負運がないのか
ジャンケンで負けて買い出し係になってしまい、一人で歩いている
「ニャー」
『猫の声の幻聴がする』
「ニャー !」
『明日、耳鼻科に行くことにしようか』
「ニャー ! !」
『ん ? 』
幻聴と決めつけ歩いていると猫の怒りが混じったような声になったので振り向くと道端に倒れた子猫がいた
『どうした ? ケガしたのか ? 』
「………」
『体調が悪い ? 』
「…………」
『腹減った ? 』
「ニャー」
『そうか腹減ったのか』
「ニャーニャー」
『う~ん……野生に餌をあげるとなつくって聞くけど……』
猫は好きだがなつかれると後々面倒になる
「ニャー ! ニャー ! ! 」
『ちょっ ! 分かった ! 分かったから服に引っ付くな ! ! 』
悩んでいると苛立ったのか猫が服目掛けて飛び付いてきたので仕方なく買ってやることにした
『一回 ! 一回だけだから ! ! 』
「ニャー」
しょうがなく買い出しついでに猫の餌を買うことにした
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『はぁ~』
今日は余分に疲れた気分だ……
あのあと猫は楓の後ろをついていき、お店の前で待っていたのですぐ買ってきて食べてもらった
猫は満足そうに一鳴きすると何処かへ行ってしまった
『どっかに行ってくれるのは嬉しいけど……』
何かお礼欲しかったな……
『要求するわけではないけどさ…』
「pullll……」
『電話だ…。もしもし』
ポケットに入っていた携帯に出た