第1章 少年達の花園 1
「うわっ!(お)まえいつから居たんだし?!」
壁にもたれていたあいつの隣に突然あの人は現れた
『何時からと言われたら………三十分くらい前に居た。ん……』
三十分も前から……
あの人は背伸びをしながら日陰から出てきた
『バキバキバキボキッ……う~ん……三十分同じ格好で居ると関節が固まる』
………今の音は聞こえなかったことにしておこう
「なんでそんなに前から……」
『三十分前行動だ』
そんなに早く動いても意味ないんじゃあ……
『いや……五分前行動だったかもしれん……』
きっとそっちだよ……
「それよりお前、なんで急に現れたんだよ」
『急に"現れ"てはいない急に"見えた"のだ』
「急に"見えた"?」
『まぁ後々分かるだろう。それより私は……』
あの人の顔が無表情だったが険しくなった
「あの……僕らは…」
『いい、分かってる。お前らはついて来ないのだろう』
「え………?」
分かっていた……?
僕らが断るのを……?じゃあ何故……
『何故来たか?』
「え?」
今の声に出てたのか?
『顔に出てるからだ。それに私が悪い、お前らに詳しく説明していなかったし、私とお前らが接触したのはほんの数分もあるかないかくらいだ、信用は出来ないだろうからな。まぁ気付いたのは家に帰ってからだった。断られても仕方ないとも考えていた』
この人は僕らのことをちゃんと考えてくれているんだ……
『それと私の名前を言っていなかったな。私は獅子王 楓だ。呼ぶのであらば楓でいい』
「楓……」
『あぁ。では私は帰るとしよう。ここに長居しても仕方ない。また"明日"』
「明日……?」