第1章 少年達の花園 1
『やってしまった……』
先程、"用事"を済ませ帰宅したのだが大事なことを忘れていた
『何やってるんだ私……なんであの時名前を言わなかった…』
警戒心強い子供に名前を教えないなんて馬鹿だ……
あれじゃあイカツイお姉さんに何か言われただけで終わっても不思議じゃない
『やっぱり私は一つ抜けてるな』
頭の螺が
これだと断られても可笑しくないので"今度"改めて誘ってみるか
その間に仲良くなれば来てくれるだろう………
……そんなことを考えている私は正に誘拐犯と同じことを考えているのではないか?
ソファーの上で紅茶を飲みながら少し焦り気味になる
『まぁ"アレ"も一台以外の電源を落としとけばいいか』
"アレ"が一台でもあればあそこは綺麗だしな…
このときは自称無表情の楓も顔に出るほど落胆していた
『そうだな……順序が大切だからな……物事はそう簡単に行かない。改めて実感させられたよ…』
紅茶はアールグレイ。この世界には普通の茶葉がないので作れないものかと悩んでいるとポンッと音と共に缶で現れた茶葉、それがアールグレイ。嫌いではないのでここ最近はよく飲んでいる
『甘いな…』
考え込み過ぎて紅茶が冷めてしまった
だが、残すわけにもいかないので一気に飲み干した
『やはり甘いが……』
紅茶を飲んだあとの口の中は甘い味と微かに苦い味がした