第4章 オトメン青峰大輝
CASE.3 〜ゲーム〜
「もうっ!いい加減かまってよー!!」
木村はせっかく青峰の部屋へ遊びに来たとゆうのに、いつまで経っても相手にしてくれない彼に痺れを切らしていた。
「もーちょいで終わるから待ってろ」
当の青峰はベッドに寝転びイヤホンをしてPSPのゲームに夢中だ。
もうかれこれ2時間は経つ。
「ぶーーッ。ってゆうか、何のゲームしてるの?イヤホンまでするなんてどんだけ夢中なのよ!」
木村はどうせ、モン○ンとかドラゴン○ールのバトル物だとか、そのへんだろうと思っていた。
「うたの○リンスさまっ」
「えっ」
「○たのプリンスさまっ」
「マジで?」
「おう」
青峰の差も当たり前かのような態度に唖然とする木村。
部屋に嫌な沈黙が流れる。
「ねぇ、それ乙女ゲームだよね…?アンタがやって面白いの…?」
「おう!」
何その満面な笑み…と、木村は思う。
「ち、ちなみに、誰攻略中なの?」
木村は怖いもの見たさ(聞きたさ?)で、至極楽しそうにゲームをプレイ中の青峰に尋ねる。
「翔ちゃん」
「えっ」
「だから、翔ちゃんだっつってんだろ!!お前、さっきから聞き返してくんの多いんだよ!!集中させろ!!今大事なトコなんだからよ」
「っ……!せ、せめて、ソコは中の人繋がりで神宮○レンにしときなさいよっ!!」
「あん?何訳分かんねーこと言ってんだ、てめぇ」
青峰は心底面倒臭そうに木村を一瞥すると、またゲームの画面に視線を戻す。
「マジ意外1000%……」
木村の小さな呟きが虚しく部屋に響いたのだった。
3.流行りの乙女ゲーにハマるオトメン青峰大輝(しかも可愛い系漢気男子攻略中)