第1章 師団長と団長
「昨日は悪かったね。」
コーヒーを口にしながら、
エルヴィンはしおらしくそう言った。
「あ、大丈夫です。
びっくりはしましたけど。」
「つい、ナイルが絡むこととなると
悪ふざけをしてしまう。」
「その気持ちはわかります。
私も何回怒られたことか。」
ナイルがいじられ体質なのか、
私達の性格が似ているのか。
今までのナイルを
思い出すと、
いつでも笑いが込み上げてくる。
「おい。」
「あ、おはようナイル。」
「おはよう。よく眠れたか?」
ナイルがリビングへ行くと、
当たり前のように
座ってくつろいでいるエルヴィンと、
同じようにコーヒーを飲みながら
談笑している
リオがナイルの目に入った。
「お前ら馴染みすぎだ。」
「相変わらず嫉妬深いな。」
「え、昔からなんですか?」
「あぁ、それで何度か失敗してるよな?」
「その話聞きたいです!」
「聞くな!!!
リオ、俺もコーヒー。」
「はいはい。」
慌てるナイルを見て
リオは笑いながら
ナイルのコーヒーを準備しに
リビングから消えた。