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【エルヴィン団長誕生日夢】

第3章 彼にとってのその日



大丈夫。


わかっている。



これは、幻想だ。


溺れはしない。



明日からは、
自分も彼女も人類が勝利するための
駒でしかない。


駒として動かなければいけないし、
駒として扱わなければいけない。


それは彼女と自分も
承知の上だ。


けれど
せめて今日だけは、


ただの人として
過ごしてみてもいいのだろうか。


自分を一瞬で
受け止めてくれる彼女のために。


眠っているリナを
抱き締め、
自分とは違う香りを
全身に巡らせた。


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