第1章 師団長と団長
翌朝、
いつも通りの時間に目が覚め
いつもよりきつめに
自分にしがみつくナイルの腕から
なんとか抜け出した。
そして、
リビングのソファで
寝ているエルヴィンを
起こさないように
そっと踏み入れる。
「おはようリオ。」
「あ、すいません。
起こしちゃいました?」
しかし、
そんな努力も虚しく、
当たり前のように声をかけられた。
「いや、この時間になったら
自然と目が覚める。」
「ソファで寝かせちゃって
ごめんなさい。」
「いやいや、構わないよ。」
「コーヒーでも飲みます?」
「お願いするよ。」
大きく伸びをする
エルヴィンを見て、
リオはキッチンへ向かった。