第2章 何故か、トリップ
戦えるかどうか、
私の武器は中距離型、相手は近距離型
距離を取るにも後ろには少女が居るわけで…
「お姉さん逃げて!お姉さんコスプレしてるだけなんでしょ!?敵いっこないよ!」
あはー、そういやそんな設定でしたね、でもねぇ
相手方はやる気満々なんですわ~暴力反対!
「イマジンの臭いをさせておきながらコスプレとやらと言い張るのか?」
だからさぁ、
「イマジンの臭いってなんだよゴラァ!」
三叉槍を横に持ち、柄の部分を相手の腹に押し付けて全力で押し、距離を離して左から右へと横に凪ぎ払う。
「ぐっ…ぅっ……貴様ァアッ!」
「あのさぁ!イマジンの臭いってどんな臭いなんだよ!!具体的に言ってみろよ!!私にゃ分かんないのよ!!なに?畜生がモデルのイマジンじゃなきゃわからないわけ??
私が魚だから嗅覚弱いからわからないわけ??」
思わず疑問をノンブレスでいい放てば、相手は硬直した。
なんで硬直するの?
「~…ッ俺にだってよくわかってねぇんだよぉおおおお!!
ただ何となくだ!!何となくで何が悪いんだよ!
つーか自分がイマジンだと認めたな!?認めたんだな!?」
指を指してがに股で反論してきた。
なにこれスッゴいシュール。
「人に向かって指差すとはいい身分じゃねぇか!!
おま、こっちこい、あと二歩よれ、かっ捌いてやるよ猫野郎!!!
あと誰が自分のことイマジンって認めたんだよ!あぁん?!」
「ふざけるな!俺が捌いてやるわ魚類風情が!!」
なんだろう、このやり取り…と内心ぼんやりとしながら三叉槍を振るう。
うん、なんだこれ。
子供の喧嘩みたい…………
だからだろうか、気づけなかった。
物陰から様子を見る人たちに。
「ねぇ、皆…あれって……どうしたらいいと思う?」
「どーにもやる気がおきねぇ雰囲気だなァ。」
「うーん、ただの仲間割れって訳じゃ無さそうだし、もうちょっと様子をみてようか。(なかなか面白いし)」
「zzz」
「えーつまんなーい!ボクも戦いたい~!」