• テキストサイズ

何故か。

第2章 何故か、トリップ


サラサラと砂が落ちる点では完全に過去と未来を行き来することができる電車出てきますよね、
灰だとオルフェノクだと思ったけど灰ほど軽くないんだよねあの白いの。つまりは砂。

とどのつまり、電王の世界ってことですね把握把握。
もしこの姿がイマジンだとしたら、私は何のイメージなのだろうか。
魚っぽいところからして海系だとは思う。
なんで魚なんだ。
あの夢のせいか…?
何故か鮮明に覚えている夢。
エメラルドグリーンの海に佇む少女を追いかけた、あの夢。

それは兎も角、あの子を追いかけないと。
契約済みってことなんだろ、あの砂は。
イマジンの匂いってなんなのモモタロス。
君って確か桃太郎だったね、もしかして、サル、キジ、イヌ、鬼の要素なの?
匂いって犬だからわかったの?
いまいちよくわからないけど、走ろう。

立ち上がって、駆け出す。
この姿になってから初めて走る。
いつの間にか、手には細かな装飾の施された三叉槍が握られていた。
これが、私の固有武器ということだろうか。
魚で三叉槍使うとか、どこの半魚人だ。
サハギン可愛いからノリノリで倒しにいった思い出が過ったわ。

ようやく彼女の背中が見えた。
ここまで直感で来たけどなかなか冴えてた私!
スゴいぞ私!

「待って!」
「あ、さっきのお姉さん。」

立ち止まってコッチを振り向いた。
足元には微かな砂。
すげぇ量だなおい!!!!

「……?どうしたの?」

「いや、さっき会ったときに砂が落ちてて気になったから追いかけてきたんだ」

うん。
気になったんだよ。
そう聞けば、少女は戸惑った表情をする。
まぁ、戸惑うよね!体から砂が落ちるんだもん!!怖いよね!!!
気付かない契約者なんでや!

「お、お姉さん、あのね、実は」

何か伝えようとした少女の言葉が途中で途切れ、後ろを見て驚いた表情をした。

「おーっと、そこまでにしてもらおうか」

聞いたことのない声が後ろからした。
危ないと思い、しゃがんで振り向けば、鉤爪を着けた黒いイマジンがそこにいた。

電 王 じゃ な く て 良 か っ た!!!

契約者を守りながら願い叶える為に動くとか凄くない?
呑気にそう思ったのがいけなかったのか胸に縦に爪を立てられてよろける。

「痛い!なんなの痛いんだけど!?」

声を上げる元気はあったよ!
マジかよこんなに痛いとか知らないんだけど!?
/ 12ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp