第4章 クレイジー・ストーム到来
私はナイトメアと遊園地の領土内を、歩きながら恋人の顔を見る。
(この嵐が永遠に続けばいいのに)
ナイトメア「嵐も一過性のものだ、いずれ終わる」
アリス「それでも・・・」
そう言おうと瞬間に、後ろの方から聞きなれた声がした。
???「アリス! アリスー」
走る音が聞こえて後ろから抱きつかれた、腕は赤色の服を着ていて手には白い手袋をしている。
私が喋る前にナイトメアが先に話しかける。
ナイトメア「白兎アリスが嫌がることはよした方がいいぞ」
ペーター「ふん・・・愛する人に抱きつかれて、アリスは幸せを感じてます」
ペーターは私の体を離さないどころか、段々と抱きつく腕が強くなってくる。
(苦しい・・離して・・・うっ・・ぐぇ)
ナイトメアはため息をついて言う。
ナイトメア「苦しがっているぞ、離してあげたらどうだ?」
やっと開放されて私の体は、バランスが崩れる。
転ぶ手前でナイトメアが、私の腕を掴んでくれたから転ばずに済む。
ペーター「今回はたまたま、遊園地内に仕事の用件で来ただけなので、あまりにも遅くなると陛下が怒るので」
切ない顔で私の顔を見た後に、横を通り過ぎて行った。
やれやれという顔をしているナイトメア。
アリス「どうかした?」
ナイトメア「白兎が『どうして私が現実にいるんだ』と心の中で思っていた」
現実で私に会いに来てくれた、恋人としてそれが嬉しくて顔の頬が緩んでしまって互いに笑って時を過ごした。
私がこんなまともな乙女チックのような、思考になるなんて。
昼から夕方に空模様が変わり、私はあと一時間帯で仕事の時間になってしまう。
(時間がどんどんと過ぎていく、現実も元居た世界も変わらない)
すると手をナイトメアが繋いできて、その手は冷たいが顔は赤くて私は恋人らしいことが出来て嬉しくてたまらい。
遊園地まで二人で手を繋いで歩いた、ごく普通にいる恋人同士みたいに。