第3章 繋げる扉?
ナイトメア「アリスはどう思うんだ」
短い問いかけに妙に力がこもってる気がした。
どこか、祈るような。
アリス「夢じゃないかもしれない、そう思ってるから、質問をしてるのよ」
彼が以前に言っていた、嵐の期間ならうんぬん、という話。
あれがなければ、夢だときめつけてかかっているだろう。
確証なとない、可能性の話だったはず。
それでも話を聞いたときから、心のどこかで期待していた。
今も期待している。
夢でなければいいと思う感情は、隠しようがない。
(これが夢じゃなく、現実なら)
ナイトメア「夢魔としてだけではなく、アリスの恋人として会いに来たのだしね。 やって来た甲斐かあるというものだ」
アリス「それじゃあ・・・」
尋ねようとするが声が震える、期待ではなく本当にそう思ってもいいのだろうか。
アリス「これは夢ではなく現実なの?」
ナイトメア「すぐに現実だって、わかるさ」
アリス「どうして?」
ドアのノックの音が聞こえる、二回ほどしてゴーランドの声。
ゴーランド「アリス? アリス? どうした?」
ドア越しに向かって私は叫んで言う。
アリス「待ってて」
ナイトメアの手首を掴みクローゼットに押し込み、ドアを開けてナイトメアがクローゼットのドアを開けようとするから閉める。
それを見たゴーランドは困ったような、口調で言う。
ゴーランド「おいおい、壊したのか? それとも・・・」
アリス「壊してないわ」
ドアが再度小さく開く、また閉めようとする。
ゴーランド「時間が経てば治らなければ、再度呼んでくれよな。 後もうすぐで俺たちの出番だぜ」
アリス「分かったわ」
クローゼットのドアを抑える手を緩ませる、ボリスがいなくなって人出が足りないこと。
クローゼットのドアが開き、ナイトメアの体が私に寄りかかってきて床に転げ落ちる。
ゴーランド「おいおい、二人とも大丈夫か?」
ナイトメア「大丈夫だ」
立ち上がり、ナイトメアが手を差し伸べられて立ち上がり不思議そうにゴーランドが尋ねる。
ゴーランド「これって夢か? 夢に引き込むのはやめてくれないか?」
ナイトメア「夢ではない、せっかく・・・」
私はナイトメアの言葉を遮り言う。
アリス「ゴーランドいいこと思いついた、ナイトメアを出したら?」