第3章 繋げる扉?
単に気が付かず眠りこけていたのだという説明はしたが、それをナイトメアのせいだと思ってるのだろうか。
さすがにこうなると、ナイトメアに濡れ衣を着させておくわけにはいかなくなった。
アリス「誤解よ、ゴーランド。 ナイトメアと会ってないわ」
ゴーランド「そうなのか? ずいぶんあいつはアリスのことを気に入っているようだから、会っているのかと思ったぜ」
納得したのか部屋から出て行った。
アリス「・・・・・」
気がつくと、見覚えのある室内にいた。
夢の中で、ここ何度か出してもらって、定番になっている部屋。
編み物をする際の、小さな部屋。
(・・・また眠ってしまったの? 早く起きないと)
ナイトメア「それはないだろう、アリス少しくらいは一緒に過ごしてくれてもいいじゃないか」
室内の風景はいつも通りだが、ナイトメアはいなかった。
それが、気が付けば正面に立っている。
(時計塔にも嵐がきて、疲れているの?)
ナイトメア「違うよ。 今回は私が引き込んだ」
私はグレイが行っていた言葉が気になった、体を夢の中に飛ばすことが出来ると私が見ているのは生身ということ?
すっと白い腕が伸びてきて、私の体を引き寄せる。
そのまま、緩く抱き締められた。
私達は確かに恋愛関係なのに、ナイトメアの抱擁は扇情的なものを感じないそっと包み込む、とても大切なものに触れるような抱き締めかた。
それも、すぐにでも壊れてしまうような脆いものに対しての。
夢ごと包み込まれる、不思議な間隔。
色めいた雰囲気がなくても、私の胸が締め付けられるような苦しさの事実。
ナイトメア「私はアリスの夢を支配することが出来る、夢魔である私にしかできないことだ」
優しく静かに言葉を言う、体内に響く。
ナイトメア「現実でも支配できたらどんなにいいか、そう考えてしまうアリスのことが好きだから」
私の抱く腕の力が弱まった。
彼の低めの体温が離れてく。
このまま消えてしまうのではないのか?
軽いキスをした後、に話して私は言う。
アリス「現実では会えない分かってるでしょう?」
ナイトメア「無理なこと分かってる、だが望むこと欲することは自由だ」
数時間帯前に行ったが、会えなかった。
ボリスは風邪を、引いてしまいかわいそうだ。
何回も繋げるのは無理だろう。