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ハートの国のアリスツインワールドの奇跡

第2章 クレイジー・ストームが来る前に


足を止めて顔なしの、女の子二人の会話を聞く。

顔なし「でも嵐が来るから、催し物みたいなものだし引っ越しはありえないわ」

顔なし「分かってるわ、でも私なんて気にもしないでしょうね」

ずいぶんと、私みたいに根暗な性格の子だなぁ。

引っ越しという言葉は知っている、だがこの狂った世界で引っ越しとは何だろうか?

ボリス「アリス〜!」

後ろからボリスの声が聞こえる、走って来る音が聞こえる。

後ろを振り返ると、直ぐそばまで来てボリスが言う。

ボリス「催し物の練習まで、遊ばない?」

飾り付けた風船で、遊ぶのもの飽きたのだろう。

アリス「いいけど、引っ越しって何?」

ボリス「土地が移動することだよ、まぁ嵐がくるからそれは起きないだろうけどね」

土地が移動する? 訳が分からない。

ボリス「どうしてそんなことを、聞くの?」

ボリスは顔なしの会話を聞いた。

なるほどと言った後に、ボリスは言う。

ボリス「しばらくは起きていないなぁ、でも時間は掛かるよ」

アリス「そうなんだ」

ボリス「引っ越しをすれば、あのネズミに会える楽しみになってきた」

ネズミこの世界にはネズミ、ウサギ、猫何匹人間のような動物がいるのだろうか。

空が夜に変わり、ボリスは楽しそうに何処かに行ってしまった。

部屋に戻り私はベッドで横になり、眠りについた。

ナイトメア「嵐の先触れ、予兆の風が吹いたようだね」

アリス「ナイトメア」

(今回はここなのね)

いろんな夢を見させてもらっている、曖昧な色味が漂うだけの、何もない空間。

この光景はが本来の彼の領域のはずなのに、久しぶりに感じる。

アリス「確かに吹いたわ、嵐が来たかと思ってびっくりしたわ」

ナイトメア「確かに、初めてでは勘違いしてしまうのも無理もないな。 だが、実際の嵐は先触れよりももっと強い風だ」

私は先触れが吹いて、部屋に戻る途中の顔なしの会話が気になった。

(ボリスに説明させてもらったが、何?)

ナイトメア「説明って何のことだ?」

心の事を読まれてしまう、他の男の話なんて気にくわないだろう。

アリス「顔なしが言っていたの、引っ越しが起きないなぁって」

ナイトメア「今は起きないだろう、嵐がハートの国に来てる以上は」

アリス「引っ越しって何?」

ナイトメア「土地が移動しすること」


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