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詰襟応援団!! 【ダイヤのA】

第18章 夏までのカウントダウン


後日、沢村君の1軍入りを聞かされた。

「え、沢村君が?!」
「ヒャハ! やっぱ、驚くよな?! 俺だってあいつがここまで上がると思ってなかったしよぉ!」

応援会議は昨日までで終わり、またいつも通りの昼食の時間。あえていうなら、この現場に御幸がいないこと。

「やっぱ、屋上で昼飯食うのもいいよなー!」

倉持は既に昼ご飯を食べ終わっており、私の横で寝転がっている。

「制服汚れるよ、倉持」
「大丈夫だって。……にしても、御幸のやつはまだあの1年に絡まれてんだもんなあ」

あの1年とは、女子応援団部のアグレシッブな鈴村さんのこと。彼女が御幸の周りでうるさいがため、私と倉持は屋上まで避難してきているのだ。

「でも、あの子はいい子だよ」
「まあ、真っ直ぐな奴だとは思うけどよー。御幸の奴はどう思ってんだろうな、あいつのこと」

(御幸の気持ち、か)

「可愛い後輩なんじゃない?」
「……そういうもんか」

口を尖らせている倉持が妙に可愛らしく見え、ツンツンと跳ねた髪にそっと触れる。

「おわっ! 何すんだよ!」
「いいじゃん、なんか倉持可愛いんだもん」
「学ラン着てその台詞言うんじゃねえ! シュールな絵になんだろ!」
「私が学ラン着てなかったら、どういう絵になるのさ?」

私の問いに、倉持は顔を真っ赤にして飛び上がる。

「いや、それは……あれだろ」
「あれって?」
「……恋人同士、みたいな」

(私と倉持が、恋人同士?)

「倉持っ……! それ、ちょっ……! そっちの方がシュールだって……!」

笑いすぎて腹筋が痛くなってくる。けど、当の倉持本人はさらに不機嫌になっていく。

「くっそぉ……もう容赦しねーからな!!」

「痛い痛い痛い痛い!! 倉持、関節がっ!!」
「沢村の野郎には関節が決まんねえからな!! 今度からお前が俺のストレス発散相手だこのヤロー!!」

倉持に関節技を決められ、私は必死にもがく。




「……倉持先輩と、えっと……木下先輩?」




「あ、えっと…1年の降谷君、だよね?」



なんつー態勢で挨拶してるんだ私は!!
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