第15章 お騒がせな新入生達
とにかく鈴村さんのアピールは凄かった。見ているこっちが疲れてくるくらい。
御幸もさすがに女の子に冷たくはできないらしく、うまくあしらうことしかできない。
「お前、今日不機嫌な顔してんぞ。俺と2人じゃ不満かよ」
倉持がふてくされたようにそう言うものだから、「そんなことないよ」とは言っておくけど、やはり嫌なものは嫌だ。
「んじゃ、今日も部活頑張れよ」
「今日は部活ないの。女子応援団部と話をつけに行くから」
「それ、大丈夫なのかよ? 仲悪いんだろ?」
「でも、みんなで応援しないとね!」
倉持に渾身のガッツポーズをみせ、気合は入った。
「いってきます!!」
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女子応援団部の練習場所についた。近くにいるチアの子に話しかける。
「あの、3年生いますか?」
「わ、私が部長の山田ですけどっ」
オドオドとした感じの人。部長ってことは三年生か。
「男子応援団部2年団長、木下結です! 今まで男子応援団と女子応援団場所仲が悪いと聞いていました。しかし、互いに力を合わせないと最高の応援はできないと思い、合同練習の開催など、今後の関係を改めたいと思い、ここにきました!」
一息にそう言うと、山田さんは笑った。
「こちらも、ぜひそうしたいです。ただ、3年は私だけで2年生が多い部活……。部長の私が認めても、2年リーダーの花野カオリちゃんが認めないと、練習に来てくれるかわからないです……」
「あら、男子応援団の木下さん」
噂をすれば花野さん。1年の時に御幸にフられ、私に八つ当たりに近いことをしてきた人。
「どうも」
「話は聞いたけど、お断り。誰があんたと一緒に応援なんかするもんですか。御幸君の近くに居続けるあんただけは許さない」
(そんなくだらない理由で、応援の有無を決めるの?!)
「そんな馬鹿馬鹿しいこと「ほんっと、バカらしいですよー先輩」
話を割って入ってきたのは、アクティブな御幸ファンの鈴村さんだった。
「今なんて言ったの? 先輩に向かって」
「馬鹿馬鹿しいんですよ、一也先輩に愛があるなら全力を尽くして応援すればいいんですよ!! 私は一也先輩が大好きで大好きで大好きですから。カオリ先輩がなんと言おうと、木下先輩と一緒に応援しますから!」
(え)