第5章 高校球児達との出会い
せめて、レギュラーくらい名前を覚えなきゃいけないと思った私。
御幸君に教えてもらって、なんとか試合で使われそうな選手を覚えることができた。
1番、ピッチャーで青道高校のエースである丹波光一郎(たんばこういちろう)さん。長身で少し堅物であるようにも感じるけど、責任感は人一倍強そうな人。
2番、キャッチャーの御幸一也君。
3番、ファーストで4番バッターを務めつつ、キャプテンでもある結城哲也さん。
4番、セカンドの小湊亮介(こみなとりょうすけ)さん。童顔で優しそうな表情に加え、チームで一番背が低いと思われる。でも、御幸君と同じ何かを感じる。
5番、サードの増子透(ますことおる)さん。チーム1体格がよく、打順もクリーンナップを務めている。
ちなみにクリーンナップとは、打順が3番、4番、5番のことで、それぞれ強打力があったり打率が良いなど、優秀なバッターが務める打順のこと。
6番、ショートの倉持洋一君。
7番、レフトの坂井一郎(さかいいちろう)さん。特別守備がうまいとかではなく、坂井さんは努力の人だと思う。時折、走っているところを目にしていた。
8番、センターの伊佐敷純(いさしきじゅん)さん。クリーンナップを務め、副キャプテンでもある。声が大きいのが印象的だった。
9番、ライトの白州健次郎(しらすけんじろう)君。無口で目立たないイメージだったけど、この間の練習では守備でファインプレーをしていた。
そして、控えピッチャーに2年の川上憲史(かわかみのりふみ)君。普通のピッチャーとは違うフォーム、サイドスローの使い手だ。言葉の通り、腕が真横から出てくる感じ。コントロール重視のピッチャーらしい。
他にも、3年の滝川・クリス・優(たきがわクリスゆう)さん。今は怪我をしているけど、素晴らしいキャッチャーだったと御幸君は言っていた。
以上が青道の主力陣。
私はこれから、彼らと関わりながら同じ夢を見るのだ。
(甲子園……)
高校球児の夢。特に夏の甲子園は各都道府県から一校ずつしか出ることのできない舞台。春の甲子園とは違って21世紀枠もない。
(でもきっと彼らなら……)
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作者です。ようやく、最初の説明らしき部分が終わりました。
次回から日常回も織り交ぜつつ、話を進めていきます!