第12章 -インターバル事件簿-
「あ!すみれちゃん、おかえりー‼︎」
席に戻ると、
高尾さんが声を掛けてくれた。
「「……っ‼︎
(虹村の奴/虹村さん…やっぱ…)」」
なぜだかわからないけど、
高尾さんと宮地さんの視線を感じ、
わたしは視線の先を辿った。
…っ‼︎あ…っ‼︎手…っ‼︎
わたしは慌てて
虹村先輩から手をはなした。
「すみれちゃん、なぁに照れてんの?」
「えっ⁈あ…あのっ‼︎照れ?
えっ⁈あの…っ‼︎」
「虹村さん、何しちゃったんすか〜?」
高尾さんにからかわれ、
わたしは自分の顔が
ドンドン赤くなるのがわかった。
「高尾っ‼︎うっせぇよ‼︎」
「…っ⁈(げ…青筋⁈)
はーい。黙りまーす!」
でも、さすが虹村先輩…。
睨んで高尾さんを一蹴した。
「ほら、座れって!」
虹村先輩が先に行き、
わたしも後に続いて、
さっきの席に戻る。
「すみません…」
さっきの席に戻るには、
木村さんと宮地さんを
越えていかなければならない。
2人は脚を避けてくれ、
わたしも2人を
踏まないように進んだ。
「きゃっ…」
でも、わたしは足元のカバンに
足を引っ掛け、つまずいてしまった。
でも、痛くない。
「…ってぇ…‼︎」
「…‼︎」
痛くないはずだ…
わたしは宮地さんの上に
ダイブしていて、
宮地さんにしっかり
受け止められていた。