第9章 -熟睡できない部屋-
わたしはそのまま、
さっき大ちゃんがしてくれたように、
大ちゃんの頭を撫でた。
「応援…行くね。」
「…っ⁈」
「わたしは…すーはいつだって
大ちゃんの味方だよ。」
そう言って大ちゃんの顔を覗き込むと、
目を逸らすと思っていた大ちゃんは、
ジッとわたしを見つめ返してきた。
…っ⁈
大ちゃんの力強いまっすぐな視線に
思わずドキッとしてしまう。
こっちが固まっちゃうよ‼︎
…グイッ!
「きゃっ‼︎」
大ちゃんに負けて
目を逸らそうとした瞬間、
またしても大ちゃんのベッドの中に
引き込まれてしまった。
「じゃあ…今日はココにいろ!」
「えっ⁈そ…それとこれとは…」
大ちゃんはとんでもないコトを言い、
わたしを力強く抱き締めた。
「つか、もうねみぃ…おやすみ…」
「ちょっ⁈大ちゃん⁈」
大ちゃんはそのまま少し下がり、
わたしの胸に顔をうずめ…
スゥスゥ寝息をたて、
すぐに本当に寝てしまった。
やっぱり…女のコとしては
意識されてないんだなぁ。
…‼︎キスのコトも聞けてない…
はぁ…。
わたしは諦めて目を閉じたけど、
大ちゃんの温もりを感じて、
緊張して眠りは浅く、
朝までほとんど眠れなかった。
こんなに熟睡できない部屋って…ない‼︎