第9章 -熟睡できない部屋-
「そうか?
けっこういい感じだと思うけどな♪」
…フニュ。
「…っ⁈ゃっ…」
大ちゃんの手がわたしの胸に触れ、
わたしは思わず反応してしまった。
「…っ⁈
(可愛い声出してんじゃねーよ‼︎
からかってるつもりが、
こっちが持たねーじゃねーか…)」
「だ…大ちゃん…」
わたしが弱々しく声を出すと、
大ちゃんはようやくはなしてくれた。
恥ずかしかったわたしは、
思わずベッドから出てしまった。
「なんで出るんだよ⁈
(まぁ…そのほうが助かる…か。)」
「だって恥ずかしいもん‼︎」
わたしは大ちゃんのベッドの下で、
ベッドにもたれてクールダウンをした。
「で?何しに来たんだ?」
大ちゃんはベッドに寝転がったまま、
わたしの頭に手を伸ばし、
ゆっくり頭を撫でてくれた。
ほんとはわたしが大ちゃんの頭を
撫でてあげようと思っていたのに…
逆になってしまった。
「大ちゃん…
誠凛と試合…するんでしょ?」
「あ⁈なんだ…そんなことかよ?」
大ちゃんはわたしの頭を撫で続けたまま、
つまらなさそうにこたえた。
「…淋しい?」
「…っ⁈」
大ちゃんはビクッと反応していたが、
何も言わない。
「大ちゃん…」
わたしは振り向いて、
今度は自分から大ちゃんを抱き締めた。
「…っ⁈すー⁈」