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あわい夏の夢

第2章 届かない



あの約束から2年がたった。
私も、もう高校3年生になる。
あれから赤木くんはすごく頑張って今や我がバスケ部のキャプテン。
ただ、赤木くんの頑張りがまわりがついていけなくて一時期かなり部員数が少なくなったことがある。
でも、そんな中赤木くんのことを慕っている小暮くんは諦めないでついてきてくれた。
三井くんとの全国にいく、という約束だけのために入部したといっても過言でもない私だったけど、今の私は赤木くんや小暮くん、バスケ部のみんなのためにがんばりたい、そう思うようになっていた。
3年になり、今年は新しい後輩が入部してきた。なかなか面白い子たちで、バスケはやったことのない、真っ赤な髪色をした花道くん、スーパールーキーといわれている流川くんが入部してきた。
バスマネも、私だけじゃなく、アヤちゃんという2年の女の子が入ってきた。
アヤちゃんは私よりずっとバスケにも詳しくて、しっかりしてる。私が逆に頼っている状態だ。それに2年のリョータくん。背は小さいけどとてもバスケがうまい。今年は今までのバスケ部とは違う、そんな気がする。


ただ、ここに三井くんはいない。
あれから足を負傷した三井くんは、まだ完治もしていないのに学校に来て部活に参加していた。
本人は大丈夫だといっていたけど、やはり足には負担だったのか、また倒れて入院が伸びてしまった。
1年の初の試合、そこに三井くんは参加することができなかった。
私が三井くんのお見舞いへ行くと、突然もうバスケ部には行かないと言い出した。
私は食い下がったけど、三井くんはなんにも話してくれない。病室にも来て欲しくないと追い出されてしまった。
自分だけ、試合にでれなかったのがよほどショックだったんだろう。たださえ、三井くんは赤木くんのことをライバル視していたようだし。
その後、三井くんは退院してもたまに学校に来るぐらいになって、すっかり会わなくなった。
そんな中、この間バスケ部のリョータくんが三井くんに目をつけられて暴力沙汰になり、リョータくんは入院してしまった。
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