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あわい夏の夢

第3章 再出発


「お前、少し無防備すぎんじゃねえか?」
「えっそんなことないでしょ?」

無防備っていわれても、、流川くんの私の手を掴む力強かったし、どうしようもなかったし、、ぶつぶつとつぶやくと三井くんが私の目の前に立つ。

「いや、お前は少し無防備すぎなんだよ。ほら、簡単に…」
「えっきゃっ」

急に三井くんに引っ張られて何事かとおもったら三井くんにすっぽり抱きしめられていた。

「み、み、みついくん!?」
「こうやってお前の体を閉じ込めて…」
「や、やだ、三井くん!」

頬に三井くんの手が触る。抵抗したくてもきつく抱きしめられて抵抗できない。
すると目の前に三井くんの顔が。もう数センチで唇がくっつきそう。私はどうしたらいいかわからず、思わず目を瞑る。

「いいのか?するぞ?」
「や、やだぁ…」
「そんな声出したって、男にしたら誘ってるようなもんだ」

三井くんの吐息を感じる。もう恥ずかしいやらよく分からない感情で失神してしまいそうだ。
すると抱きしめられていた腕が急に離される。

「…これで分かっただろ?」
「へ?」
「なんだ、キスしてほしかったのか?」
「ちちちちちがーう!!」

にやっと笑う三井くんに間伐入れずに否定する。
な、なんでこんなことを!
私は自分の体温が上がるのを感じる。
三井くんはさっきのことは無かったかのように普通に話してきた。
なんなの?!最近の男子学生はスキンシップが激しいの??!
そのまま三井くんは私の家まで送ってくれたけど、私の心臓はずっとドキドキしたままだった。

家に入り自分の部屋に戻ってボスンとベッドに倒れこむ。

「三井くんも、大きくなったんだなぁ」

抱き寄せられた手、大きな胸板。
1年のあの頃とは違う、あの時より体が成長しているんだということがはっきり認識した。
私なんかじゃあの力には抵抗できない。少し怖いと思ってしまった。お腹を殴られたときとは違う恐怖感。
ドキドキするのは、きっとそのせいだ。
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