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あわい夏の夢

第3章 再出発



私倒れてから流川くんは激怒して、龍という男を殴りまくったらしい。小暮くんがやばいと思って途中から止めたらしいけど。。
そのあと、花道くんが大暴れして三井くんの仲間の一人を倒してしまったこと。
物理の課外授業に出ていた赤木くんが戻ってきてバレてしまい、三井くんに往復ビンタしたこと。み、三井くん大丈夫かな?
小暮くんも怒って、三井くんの過去をみんなの前でばらしていたら安西先生が体育館に来て、ほかの先生にもバレてしまったけど、花道くんのお友達が罪を被ってくれて、バスケ部は廃部も、試合にでれなくなるなんてことはなくなったらしい。

そして、三井くんがバスケ部に戻ってくるということ。

「本当にいろいろあって今日は疲れたよ」

やれやれ、といったかんじで小暮くんは言うけどやっぱり嬉しそう。

「そっか、三井くん戻ってくるんだね」
「あぁ。」

三井くんが戻ってくる。ただ嬉しくてにこにこしてしまう。
やっぱり三井くんは本当はバスケを諦めていなかった。そのことがわかって心底ほっとして、そして嬉しい。
「よかったな、永井」
「うんっ」
「三井、お前の怪我心配してたよ」
「でも三井くんのほうが酷いんじゃない?」
「まぁ、怪我はな。あいつもさっきまでいたけど、ある程度治療してもらったら帰っていったよ」
「そう、大丈夫かな、ちゃんと安静にしてくれないと」
「お前もな」
「う、うん…」
「さて、俺もそろそろ帰るよ。」
「ありがとう、今日はゆっくり休んでね」
「ん、そうさせてもらう」

小暮くんはまたな、というとまた私の頭を撫でてから帰っていった。

「そっか、三井くん帰ってくるんだ」

誰も居なくなった病室でぽつりと呟く。
胸が暖かくなる。
きっと今回のことで三井くんの気持ちが吐き出させることができたんだろう。
みんなと喧嘩してしまったけど、きっと大丈夫だよね?

考えていると私も疲れたのか眠気が襲ってきた。
本当に今日はいろんなことがあった。
今は大人しく寝ていよう。
目を瞑り、三井くんを思い出す。高校一年のときの三井くんの姿、バスケをやっていたときはキラキラ輝いていた。高校一年のときより大きくなった三井くん、一度は離れてしまったけど、きっとまたキラキラ輝き出す。そんなことを思いながら眠りについた。
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