第2章 届かない
「なんにしても、全国制覇だ!」
赤木くんが気合を入れて言う。
そう、問題児が増えようがそのなかでやっていって頑張って全国にいくしかない。
「頼んだぞ、キャプテン」
「うん、私も全力サポートするよ!」
3人であらためて決意を固める。
それから夜遅くまで話し合って帰った。
赤木くんや小暮くんは妙に紳士的なところがあって、夜遅いからと家まで送ってもらった。
きらきらと光る星を見ながら私はあらためて頑張ろうと思った。
ーーーー次の日
「ちーっす」
「雪先輩、ちーっす!」
さて、昨日はあらためて決意を固めたし、今日も部活を頑張ろうと、体育館へいくと、後輩たちから元気な挨拶が返ってきた。
「ん、今日もがんばろーね!」
「雪さん」
「あ、流川くん、ちーっす!」
「ちーっす、なんか今日いつもより元気だな、、」
「うん!あらためてがんばろーと思ってね」
にこっと答えると流川くんはそうか、と言って練習に戻っていった。
ん?なんだろう?まぁいっか。
花道くんはリョータくんと練習。リョータくんがフェイクについて教えてくれてる。
何があったのかわからないけど、急に仲良くなったのよね、この二人…。
「なんか何故か仲良くなってるみたいなんだけど、小暮くん、なんでだろ」
隣にいた小暮くんもうーん、と首を傾げる。
「まぁいいだろ、仲が悪いより。今日も全国制覇のために頑張るぞ!」
「そうだね、がんばろ!花道くん、リョータくん、2人ともそろそろ全体練習始めるよ〜」
練習中に悪いけど、花道くんとリョータくんに呼びかけて戻ってきてもらう。
「あれ?ゴリは?」
いつもいる赤木くんがいないのを花道くんは疑問に思ったみたい。
「赤木なら物理の課外授業だよ」
「なぬ?!」
小暮くんが教えると花道くんはびっくりした様子であのゴリが?!とつぶやいている。
「赤木は頭いいんだぞ」
「うん、赤木くん、文武両道だもんね」
赤木くんは勉強も頑張っていて、かなりの努力家だ。
「さて、ほら、始めるぞ!湘北ー!ファイっオー」
陣営を組んでいつもの掛け声。
すると入口で応援してくれていたはるこちゃんの小さな悲鳴が聞こえた。