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嵐さんのプロポーズ

第3章 緑な三男の場合 「花火」









綺麗だったね、と
カップルが帰って行く中で
どうしても飽きらめきれずに
少しだけその場に残った。



神様に願いが届いたのか、

ヒュー…、とあの独特の甲高い音に
白い煙が上がっていく。






やった…もう1度、くる。







携帯のカメラを構え、空を見つめると。











パンッパンッ―――――







花火が上がり、

わあ、という歓声が沸き立つ。






その上がった花火が
今までのものとは全く違う形をしていて。


思わず空に向けた携帯を降ろし
肉眼でそれを確認した。




携帯画面に入りきれない
その大きな花火は、私の動きを停止させる。







「………、」








スローモーションって、


こういうことを言うのだろうか。









目に見えるものも、
周りから聞こえるどよめきも、

全部がゆっくりで。









雅紀くん、

偶然なのかな。



偶然、




あなたと私の名前が重なってるだけなのかな











「ねえ、あれって……、」


周りの声が教えてくれたのは












「プロポーズじゃない?」

打ち上げられた花火の意味。
















《 ちゃん結婚しよう 雅紀》

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