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嵐さんのプロポーズ
第2章 赤い次男の場合 「ネクタイ」
彼がそんなことを言うもんだから
「………、」
何にも言えなくなってしまった。
「…だから、スーツ」
じっと私から視線を逸らさない彼の拳は
微かに震えて。
お腹が減っているからだと思っていた
その声の低さもテンションも
全部、全部私のため?
あんなに大勢のファンの子の前で
歌ったり踊ったりするのに、
私なんかに緊張してるの?
私のために買い取ったスーツ?
プロポーズはスーツで、そういうこと?
「………、」
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