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第一話 シェアハウスの恋人

第5章 お届けもの〜北山サイド


ミツが勤めるプラチナジムは一般的なフィットネスジムに比べるとウエイトトレーニング設備が充実している。
筋肉ゴリゴリ系を目指すプログラムが多く、ダイエットを目的とする女性には敷居が高い。
ミツのように小柄で細マッチョ、しかも童顔のインストラクターは、そんな女性客層を獲得するために居るといっても過言ではない。

ほんとはもうちょっと胸筋パンプアップさせたいんだけどな…でもあんまりやるとチーフうるせーし。。。
なんて事を考えながらシャワーを終え、バッグの中をあさる。
新しいウエアに着替え、どうせなら午後の用意もしとこうと、さらにバッグの奥に手を伸ばすが目当てのものの感覚に行き当たらない。
「やっべ、忘れたか…」
そういえば、朝の段階では今日滝沢さんが来るのをすっかり忘れていた。
どうすっかなー。
そこでふと、さっきのLINEを思い出す。
多分あいつ等まだ家に居るだろうな。
玉だったら、持って来たついでに汗流していくだろうし…
携帯画面を操作し、電話帳から玉を呼び出す。
いや、どうせだったらマイコに持って来て貰った方が嬉しいな…や、何考えてんだ俺!違っ、ほ、ほら玉だと電話ムシするかも知んねぇし。
通話ボタンを押す直前まで言って、何故かいい訳がましく別のメモリーを呼び出した。

ルルルル…ルルルルル…
「あ、マイコ?ー」


マイコに電話したのは、カノジョが来る可能性を少しでも上げるため。
ぶっちゃけマイコが来る確率は低いと思っていた。
マイコは家事があるだろうから、玉に頼む事は容易に想像がつく。
ほんの少しでも、二人きりの時間なんてのを早めに終わらせたかったってのが本音だ。
それがまさか、二人で来るなんて。
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