第1章 新しい世界で
HRも終わった放課後、私は体育館への道を歩いていた。菅原先輩は良い後輩だと言ってたけど授業の合間に田中に聞くと生意気な後輩もいるらしい?
「手伝い仮見学に来ましたよっと」
「おぉ、助かるよ遊衣。清水は洗濯してるから得点表の記入を頼む」
スコア表を用意しつつ、辺りを見渡すけど、居ないなぁ。近くにいた菅原先輩に訪ねよっと。
「了解です。あ、菅原先輩…新入部員はまだですか?入ったって聞いたんで見学しに来たんですけど」
「日向達はまぁ、そろそろ来るべ。あんまり虐めてやるなよ?」
「可愛さによりけりです。それより菅原先輩は何時になったら天使の羽根が生えるんです?貴方なら生やしてても普通に挨拶できるのに…あ、潔子先輩もか」
「いや、生えないからな?遊衣のなかの俺達って一体なん「大天使と女神です。譲りませんよ?」…そこは引き下がって欲しいべ…」
よし、一通り準備は終わり。点検を済ませてひと段落した矢先に何故か凄い勢いで扉が開かれた。
「俺が先に入れた!」
「日向ボケェ!俺の左足の方が早かっただろうが!」
「いいや!俺の方が先だ!」
「俺が早い!」
「ねぇ、邪魔だから小学生みたいな喧嘩してないで早く引いてくれる?邪魔だから」
「二回言わなくても聞こえてるんだよ!」
「じゃあ俺が一番だな!」
「だから俺が先だって…」
「ねぇ、ツッキー。堂々巡りしてない?」
「…馬鹿馬鹿しいったらないよ」
…初対面だけど、なかなか濃いねこの後輩組。
菅原先輩はやれやれと苦笑い。大地さんは…やばいなあの笑顔、後輩に同情するわ。え?田中?潔子先輩に振られてキラキラしてたけど大地さんが怖いのか冷や汗ダラダラでスパイク練習してますよ。収まったら挨拶するとして仕事しないと。
「あ、ボール出すんで縁下先輩は身体温めて下さい。」
「ありがとう遊衣。騒がしいけどもう、収まると思う」
「ですねー…あ、田中君。潔子先輩にドリンク予め準備してあるのが部室にあるんでそれ使って下さいって伝えて来て欲しいんだけど」
「…‼任せとけ!潔子さーん!」
「ふむ、じゃあ…菅原先輩はボード書くんでスパイク練習でもしてましょうか。」
「…遊衣は主将向いてそうだなー」
「…ただ人より経験が多いだけですよ?」
さて、大地さんは後輩全員を叱り終えた様だし、やっと挨拶出来るかな?
