第1章 ありがとう
智side
5年前に母親がなくなって
翌年に再婚。
潤は、父と再婚した女の連れ子。
だから、血が繋がっていない。
でも、大切で大好きなんだ。
なのに、潤は、
どこか、苦しそうで…
入院するたび、
“ごめんね”って謝る。
潤:「…ごめんね。」
ほら、また。
智:「…なんで、謝るの?…もっと、甘えていいのに。」
潤:「…だって、にぃたちとは…」
智:「…血が繋がっていない他人?」
潤:「………」
智:「潤は、そんなふうに俺たちを見てるんだ。悲しいなぁ」
潤:「………」
智:「…血繋がってないとか関係ない。家族だろ?俺たち。」
潤:「…かぞく…」
智:「…俺にとっては、潤だって、大切な弟なんだよ。」
照れくさそうに笑った。
その笑顔大好きたよ。