第8章 誕生日 11/8ver.《降旗光樹》
「痛…っ!」
「っ…悪い!」
指を少し奥へ進めたところで、真由美は顔を歪ませ苦しそうに声を上げた。
俺はサッと指を引き抜き、心配そうに彼女を見つめる。
「大丈夫だから、続けて…?」
「無理するなよ…?」
「うん…!」
再度、真由美のナカへ指を入れる。
少しずつ奥へと進めていき、ゆるゆると動かしているとだいぶ出し入れがスムーズになってきた。
しばらくナカを解していると、真由美が俺の手に自分の手を添えてきた。
痛いのかな?と思って彼女の顔を見てみるけど、さっきみたいに苦しそうな顔はしていない。
「あっ…、ん…、光樹…っ」
「…?」
「もう、私大丈夫だから…っ、光樹も…っ」
「!!」
その後の言葉を言い淀む真由美に、俺は何が言いたいのか悟ると「分かった」と声を掛け、指を引き抜き、自分の服を脱ぎ捨てた。
そして、いつかこんなときがきたときのためにと買っておいたゴムを取り出し悪戦苦闘しながら何とか装着する。
「じゃあ、良い……?」
「うん…!」
真由美はたぶん初めて見るだろう男の下半身に、一瞬目を丸くし、そしてすぐに顔を自分の手で覆いながら小さく頷いた。