第8章 誕生日 11/8ver.《降旗光樹》
「それに聞いたよ!降旗君も超強豪校相手にシュート決めたんでしょ?充分凄いじゃん!!」
「っ…ありがとう!」
「私も見たかったなぁ〜。降旗君の勇姿」
「え……?」
「今度は私も応援に行くよ!降旗君の彼女として」
「っ!?」
彼女の言葉を理解するのに時間が掛かる。
心臓がドキドキとうるさい。
今何て言った……?
聞き間違い、じゃないよな……?
「これからよろしくね?」
「っ〜〜!ヨッシャーー!!!」
思わずその場でガッツポーズをする俺に相原さんは「大袈裟過ぎ!」と笑っている。
「だって本当に嬉しいんだ!」
「ふふっ、そこまで喜んでくれるなんて私も嬉しい」
念願の相原さんの彼氏というポジション。
これからは話し掛けるのもメールをするのも遠慮しなくて良いんだって思うと凄く嬉しい。
部活があるからこの場ではすぐに別れたんだけど、部活が終わってから“今終わったよ”と連絡すると“お疲れ様”と当たり前のように返ってくる。
このやり取りだけで満足というか、これまでにない特別感というか、とにかくこの日の俺は浮かれてた。