• テキストサイズ

Work bitcH【黒バス•裏】

第3章 誕生日 10/9ver.《紫原敦》





夕飯を食べ終わり、ついに今日のメインであるホールケーキをあっ君に差し出すときがやってきた。

私は一旦台所に戻り、冷蔵庫の中からケーキを取り出し、あっ君の元へと運ぶ。



そして、リビングまであともう少しというところで事件は起きてしまった。



ズルッ べシャッ___

私は足をもつれさせ転倒してしまったのだ。



「………嘘」

せっかく気合いを入れて作ったホールケーキは見事にグチャグチャになり、私の身体も床もクリーム塗れだ。



「まゆちん、変な音したけど大丈……」

あっ君は私の姿を見るなり、目を丸くし言葉に詰まらせる。



「あっ君、ごめん……っ。ケーキが…っ」

(せっかく頑張って作ったのに…)

自分のドジのせいで何もかもパァだ。
よりによって、ケーキをこんなにしてしまうなんて。
情けなくて泣けてくる。



すると、あっ君はしゃがみ込んで

「まゆちん泣かないで?」

と、頭を撫でてくれた。



「あっ君、でも…っ」

「てゆーか、まだ食えるし」

あっ君は私の身体の上で散らばっているケーキの欠片を手に取り、そのままヒョイっと口へ放り込んだ。



/ 117ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp