第9章 誕生日 11/11ver.《宮地清志》
「お前のその鈍感過ぎるとこすっげー嫌い。俺が言うこと冗談にしかとらえないとこすっげー嫌い」
「え、ちょ、」
いつもよりだいぶ饒舌な清志に呆気にとられていると、清志はそんな私を無視して喋り続ける。
「ずっと俺の隣に居たくせに違う奴好きになったとこもすっげー嫌い。勝手に彼氏作って惚気話してくるとこもすっげー嫌い」
「清志……?」
「……けど、すっげー好き」
「え…?」
「糞ガキの頃からずっと」
「は?……え、嘘」
「嘘じゃねーよ」
清志のあまりにも真剣な目。
「え、や、そんな…、ほんとに?糞ガキの頃っていつ、から……?」
「……よく覚えてねーけど、小3のときぐらいじゃね?お前のこと好きって気付いたのは」
「う、嘘だ…!だって小4のとき、清志クラスの男の子に「相原のこと好きなんだろー?」って言われたとき、「あんな女好きじゃねー!!」とかって言ってたじゃん!!」
「小4男子なんてそんなもんだろーが!!からかわれるの分かってて認める訳ねーだろ!!」
「じゃ、じゃあ、中2のとき初めて彼女作ったのは何だったの?!」
「お前が先に彼氏作ったんだろーが!だから諦めなきゃいけねーと思って、告られたからOKしたんだよ!!」
「そ、そんな…、私はその小4のとき清志が私のこと好きじゃないって言うから、無理やり好きな人作って、中学のときだって告白されたから付き合っただけで…。私だって清志のことずっと……!!」