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mix juice

第2章 ♢危機?


潤side

レイナ「和く〜ん!♪」

テレビ局を歩いてたら目に入ったのは
今売り出し中の人気アイドルの美月レイナがうちのメンバーのニノに迫っている姿。

一度俺たちの番組にゲスト出演した美月レイナはその収録でニノに惚れて今でも執刀に追い回している。
ニノは口では言わないが、長年の付き合いの俺らだ。迷惑がっている事、それくらいは顔を見なくたって分かる。

ニノに距離を詰めて近づく美月レイナを見ていてもたってもいられずニノに声を掛けた。

「ニノ!」

すると美月レイナは残念そうにその場を去った。

俺はすぐ様軽く放心状態のニノに駆け寄った。

「ニノ!大丈夫だったか?」

そう言うとニノは少し考えるような表情をしてから俺に向かって

『Gさん!』

そう言った。

…ん?Gさん? Jとなら呼ばれた事があるけど
Gとは初めて呼ばれた。

ここまではいつものニノの変わったあだ名。
そう思ってたけど…。

『間違えました!すいません!松さん!』

そう言ったニノは
これが正しい!という自信たっぷりの顔していた。

…松さん?

いくらあだ名番長のニノでもこんな数秒で呼び方を変えた事は無い。

コイツ、本当にニノか?
でもまるきりニノと同じ顔をしてるし…。
同じ顔の他人?俺の目の前にいるのは
ニノの顔をした他人?


…宇宙人!?

ま、まさかな(笑) そんなわけ…。

「…松さん?…お前本当にニノか?」

『はい!僕、ニノです!』

そう胸を張って言うニノの顔をした他人。
ていうか、ニノか!!
ニノの顔をした他人なんている訳無いよな。

「うーん、何か可笑しいけど、ニノの顔だもんな。ニノ、変な事言ってごめんな。」

『大丈夫です!松さん!じゃ、じゃあ ぼ、僕はこれで!』

「お、おう!」

そう言ってそそっかしく走っていくニノの背中を見つめる。

そっか、そうだよな。ニノが2人もいる訳無いよな。しかも宇宙人だなんて。
俺はメンバーに何て事を.…!

でもいつものニノより余裕が無くて危なっかしくて仕草がいつもより女の子っぽくて…
その…可愛いかった。

って俺はこれこそメンバーに何て気持ちを抱いてんだ!!
相手は男だぞ…。

「…仕事のし過ぎかな?今日はゆっくり休も。」
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