第7章 act6
「…船長、さん…」
真っ赤な瞳で見上げてくる乱れたの姿があまりにも扇情的で、ローは怒りと共に目のやり場に困った。
「」
手足を縛る紐へローは手をかけるも悪戯な企みが良心を突つく。
「このままも、悪くないな」
ニヤッと笑うローには驚愕の表情で。
「バカ…いいよほっとけば…船長さんなんて…ッ⁉︎」
キライ、
その言葉は最後まで言えなかった。
なぜなら船長さんの唇が私の口を塞いだから。
何が起きたのか分からなくての思考は停止する。
ただ舌の熱さとローの温もりだけが全てを支配する。
それは甘く、深く。
角度を変え口内を犯す。
「ンふ…っ、ん…」
段々と現状を理解し、恥ずかしくなったはギュッと目を瞑る。
「ふ、…ふぁっ、ハァ…ッ」
やっと解放され肩を大きく動かし呼吸を整える。
いつの間にか紐は解かれていた。
「馬鹿な俺を許してくれ」
抱き締められた温もりにの頬には涙が零れ落ちた。
「私も勝手にごめんなさい、船長さん」
「良い加減名前で呼べよ」
「ッ…」
腰が砕けそうな低いバリトンの声で囁かれてしまえば。
従うしかない。
「う、うん…、ろぉ…ありがとう」
「フッ…顔真っ赤だぞ」
ローは満足そうに微笑んでの頬に光る筋を指で拭ってやった。