• テキストサイズ

我らは暗殺隊とんこつ団!

第2章 非日常の始まり



「……あの、なんか、少なくないですか」


僕は睨みつけない程度に、じっと男を見つめる。
貰った紙幣は、いつもより倍少ないものだった。


すると、男は人を馬鹿にするように小さく鼻で笑った。



「だってリヒト君、なんか今日苛ついてるし……
もっとお金欲しいならサービスしてね」


そう言ってつぶらな瞳でウインクすると、男は部屋か ら出て行った。


……誰がサービスするかっての。
誰もいなくなった部屋で、密かにそう呟いた。



いや、そんな事よりも金をどうにかしなくてはいけない。

今一度束ねた紙幣を確認してみる。


普段貰うのは食料一週間分。
今日のは一日一食でも4日分といったところか。


うまい具合に食べる日を配置しても、かなりひもじい生活になるだろう。
次に依頼が入るのはいつなのか分からないのに、空腹時に仕事でも入ったら不手際を起こしてしまうかもしれない。


どうにかして食料を得なければ……。
ゴミを漁るか。いや、あれはこの前やってた時に腹を壊して逆に空腹になった。



考えて考えて、そして最終的にありついた答えは一つだった。
/ 37ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp