第2章 非日常の始まり
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僕の仕事は、いわゆる売春だ。
女性を相手にする事もあれば、今日みたいに男性の相手になる事もある。
危ない仕事だって事は勿論わかってる。
でも、死ぬなら死ぬでそれでもいい。
僕が不幸なのは、今に始まったことではない。
「はぁい、今日の収入。ご苦労様」
宿に移り事が終わったあと、僕はヨレヨレボロボロの服を着ていると男が紙幣をばらまいた。
僕は急ぎそれを回収し、金額を数える。
この男は、全国的に有名な資産家だ。
だから男色の趣味があるなんて口が裂けても言えないのだろう、極秘でよく依頼してくる。
だから結構感謝してもらっていて、金は程々に貰える。
……はずだった、のだが。