第3章 とんこつ団という名の組織
一息ついて、再びあたりを見渡す。
そこにはやはり海しか視界に入らなくて、島などは見当たらなかった。
一体どういうことだ、とクリムさんを見やると、クリムさんはニヤリと笑った。
「さっき言っただろ、お前をとんこつ団にスカウトするって」
そこで、聞きなれない言葉を耳に挟む。
「は?とんこつ団……?」
そう聞き返すと、今度はルネさんが反応した。
「ああ、言ってませんでしたが……
花冠の国の暗殺隊の名前はとんこつ団というんです」
「どういうネーミングセンスしてんの!?」
また大声を出してしまった。絶対明日声枯れる。
暗殺隊の名前がとんこつ団なんてインパクト求め過ぎだろう。ますますこの人達の感性がわからなくなる。