第1章 知りたいこと
次の日、私はオフで、午後から散歩でもしようかと服を着替えた。
昨日の沖田さんの言葉に悩まされながら、食堂へ行って
ぼーっとご飯を食べる。
沖田さんのことが苦手だから、やめさされるのかとも思っていたが、近藤さんの様子も、土方さんの様子もいつも通りだった。
沖田さんは今日は見てないな
仕事かな?
まぁ、出会わない方が怖い思いをしなくていいからいいんだけど。
「お、。午後からどこか行くのか?」
着替えている私に、そういって首をかしげる近藤さん。
「はい、少し散歩でもいこうかと」
ニコニコと笑って返事をすると、近藤さんもお父さんのような優しい笑顔を返してくれました。
「そうか、気をつけて行ってこいよ」
「はい!」
それから一時間ほど立ち、私はお金だけ持って屯所を後にした。
* * *
ふらふらと、
私は歩く、気が付けば昨日沖田さんと見回りしたところばかりを歩いていた。
「沖田さん、今日もサボってるんだろうなぁ」
あれ?なんだか私、沖田さんのことばかり考えてない?
え、なんで
苦手だからか?苦手だからだよね?
うん、そうだよ。うん
また少し歩くと、昨日沖田さんときた甘味処についた。
昨日食べたのは桜餅だったけど、みたらし団子も食べてみたいと思っていたから一人で寄ってみることにした。
みたらし団子を食べ終わり、満足していると
細い道が目に入る。
昔からこういう冒険みたいなことが大好きだった私は、吸い込まれるように細い道を抜けた。
「わぁっ…!」
綺麗で思わず声が漏れる。
こんなところがあったなんて…今度からたくさん来よう。
そこにはふわふわした緑色の草が柔らかく生えていて、
ところどころに咲いた花が、ゆらゆらと揺れていた。