第3章 スカウトされちゃった!
翌日私は、勤め先であるシャーロン芸能プロダクションにいた。
私は、主にタレントや俳優のマネージャーをする部署に所属している。でもまだマネージャーとして仕事をしたことがなく、今はスカウトマンをしながら先輩達から色々教わっている。
私は、自分のデスクから離れて休憩室でコーヒーを飲みながら、昨日撮ったビデオを見ていた。
「へぇ、その男の子堂々としてるし気持ちが伝わって来て良いね。」
不意に後ろから声をかけられたので、私はコーヒーをこぼしそうになった。
「桑山課長!?なんでここに?」
「何でって、休憩しに決まってんじゃん。そしたら賑やかな声が聞こえて来たんでね。驚かしてすまないね。」
桑山課長は私と3つしか違わないのに課長に就任した実力者で長年、大人気女優の福原みいさんのマネージャーをしている。つまり私にとって、マネージャーの鏡みたいな人。
「この子名前は?」
急に真剣な顔で聞いてきたので、少し驚いたけどせっかくなので答えた。
「名前は江戸川コナンくんって言って、私のはとこなんです。昨日小学校に入学してこのビデオは、入学式の時の映像です。」
「江戸川コナン、か…。」
一体どうしたんだろう?何かいけなかったかな?
そう思ってたら、急に前の優しい顔に戻って
「よし!コナンくんに会いに行こう!すまないが、彼の保護者の方に連絡とってくれないか?時間はそちらに任せていいから。」
何をいきなり!?コナンくんにあの桑山課長が会いに行くなんて…。でもただ気になっただけだよね。
私は、突然の展開についていけず、立ち尽くしてしまった。
夜ー。
「…っていうことで、明日私と上司が会いに行くから、よろしくね。ごめんね有紀子さん。」
「良いのよ!コナンくんもあなたに会いたがってるんだから。心配しないで。明日は私も主人もいるからいつでもかまわないから。」
「ありがとう、有紀子さん。じゃあ、また明日。」
まさかこの出来事が後々すごいことになるなんて思いもしなかった。