第3章 スカウトされちゃった!
コナンくんと別れて30分ぐらいたって、入学式が始まった。どの子も緊張や期待、不安を胸に元気に入場する。それはコナンくんも同じ。でも、早速友達が出来たのか、ぽっちゃり体型の男の子と笑顔で入場する姿は、私を含めみんな安心した。
いよいよコナンくんの最大の任務、「入学の言葉」がやって来た。元気なこえで返事をしたコナンくんだったけど、ポケットを見ながらちょっとあたふたしてる。どうしたのかな?
「まさかコナンくん原稿忘れちゃったんじゃ…。」
えっ!それって大変じゃない?有紀子さんまであたふたし始めた。すると私の横に座っていた優作さんが、
「大丈夫だろう。あれほど毎日練習したんだ。それに香澄の子だ。アドリブで切り抜けられるさ。」
そうだよね。香澄さんは超人気子役だったんだもん。コナンくんだってその血をひいてるはず。
すると、コナンくんが舞台の上に上り、私たちの方を向いて深呼吸をすると、
「ぼく達、1年生はこれからの学校生活を楽しみにしています!いっぱい勉強していっぱい遊んでいろんなことを知っていきたいです!おかあさんおとうさん入学させてくれてありがとう!」
そう言って深くお辞儀をしたコナンくんに会場中が大きな歓声に包まれた。
すごいよコナンくん!優作さんが言った通り原稿なんかなくても立派な言葉を言えるなんて、それにちゃんとお空の上のママとパパに向かってありがとうが言えるなんて…。
香澄さん、新也さん。お二人は幸せ者ですねー。
入学式が終わり、工藤邸に着くとコナンくんは緊張の糸がほどけたかのようにスヤスヤと寝てしまった。
名残惜しかったけど、明日も仕事が朝早いから自宅に戻ることにした。