第3章 スカウトされちゃった!
次の日の夕方。
私と桑山課長は、車でコナンくんの家である工藤邸に向かっていた。
「あの~課長?コナンくんのどんな所が気に入られたんですか?別にコナンくんを悪く言うわけじゃないんですけど…。教えて貰えませんか?」
「…。」
「課長?」
「あ、悪い。で、なんだっけ?」
「だから、コナンくんのどんな所が気に入られたんですか?」
私は車を運転させながら課長に聞き返した。
すると課長は、にっこり笑って質問に答えた。
「それはね、あの場で原稿を忘れたのにも関わらずおどおどする態度もなく、感情を込めながらセリフを言えたことだよ。普通、入学式ってだけで緊張してセリフを忘れたり、何をいっていいか分からなくなるはずだよね。現に、コナンくんの前に歓迎の言葉を言った子は原稿を見ながら自信なさげだったし。」
確かに言われて見れば、コナンくんの前に歓迎の言葉を言った男の子は、おどおどしてたし原稿を見ながらだったにしては、声が小さかった。
だが、流石プロ。見る観点が、ただの鑑賞じゃない。細かな仕草や行動を注意深く見ているなんて、私には到底真似出来ない。
「それにね。」
課長は、私の方を向いて前置きをした。
「俺はただの興味なら電話で済ませる主義なんだ。でも今日は興味じゃない。」
「仕事で来たんだー。」
えっ?それってどういう意味なの?私には理解が出来なかった。