第15章 【東峰 旭】年下の彼氏
やっと今月のメインの仕事が終わって、
家に帰ろうとバス停に向かうと、
そこには旭くんが立っていた。
「ひろかさん」
私の顔を見て、照れくさそうに笑ってみせた。
「どっ、どうしたの!?こんなところで」
私が慌てて聞くと、鞄の中からパンを出して言った。
「お昼抜きって言ってたし、
ここのチョコメロンパンが好きって言ってたから…」
彼の純粋な想いに、私はついつい吹き出してしまった。
「わざわざ持ってきてたの!?もう9時半だよ?
ずっとここで待ってたの?」
罰が悪そうに笑った旭くんがとても可愛かった。