第99章 【東峰 旭】U&I
「ねぇ、旭?」
「んー?」
二人でベッドに入り、少し窮屈さを感じながら向い合せになった。
「指輪・・ありがとう。嬉しかった」
「・・うん」
私が顔のまで指を眺めていると、その手を旭がぎゅっと握った。
「俺、子供は3人くらい欲しいな」
「ふふ。気が早いよ」
「ひろか似の女の子がいいな」
そう言うと、旭は私の頬を撫でた。
旭の大きな手は私の顔を包み込む。
普段は年下の男の子なのに、こういう時は改めて男の人なんだなって思う。
「俺・・今までの誕生日で一番幸せかも・・」
そう言って眉を下げて笑う旭に、私はそっとキスをする。
同じシャンプーの匂い。
同じボディーソープの匂い。
なのに、少しだけ男らしい匂いがする。
「ねぇ、旭?」
「ん?」
“好きになってくれてありがとう”
TheEnd