第77章 【影山 飛雄】アンダンテ カンタービレ
「はぁ?半年以上付き合ってて、まだ・・ヤってねぇの?」
「ありえねぇ。お前、それでも男かっ!!」
先輩たちにそう言われた。
ひろかの事は好きだし、触れたらドキドキするし、自分だってそれなりに年頃の男としての欲求だってある。
けど。なんか、ひろかとはその…まだそういうんじゃなくて…。
そんな、自分でも表現出来ない想いを抱いていた。
「ひろかだって、もしかしたら不満に思ってるかもしれねぇだろ」
ひろかを大事にしたい。そう思っていたのは自分のエゴなのか。
ひろかと一緒にいれればそれだけで幸せだと思うのは間違っているのだろうか。
ひろかはそういう行為を期待しているのか…?