第77章 【影山 飛雄】アンダンテ カンタービレ
「飛雄?・・・飛雄ってば!!」
「・・・あ?」
「どうしたの?ボーっとして」
ひろかとは高校に入ってすぐに付き合った。
マネージャーをしていたひろかにいつの間にか恋をしていた。
ひろかも同じ気持ちでいてくれたみたいで、もう付き合って半年以上は経っていた。
部活帰りに一緒に帰って、休みの日は街でデートもした。
そして、ついこの間…初めてのキスをした。
バレーしか興味がなかった俺は、そういう事にはとことん疎かった。
それでもひろかと一緒にいれるだけで幸せだったから、特に気にしてもいなかった。
けど、先日の一件があってから、俺はずっと悩んでいた。