• テキストサイズ

【★ハイキュー!!★】短編集

第67章 【東峰 旭】Unstable us.



「佐藤さん!こっちこっち!!」

週末の今日は教育実習で一緒だった先生2人との飲み会。

「どう、赴任先は!」

私達はお互いに仕事の悩みや愚痴を言い合った。

「そう言えば、私今日生徒から告白されたの」

そう言ったのは養護教諭となって高校に赴任した福山さんだった。

「えっ…それでどうしたの?」

私は彼女の答えを期待した。もし彼女も同じ状況にいるなら、共感出来る話が出来るかもしれない。そう思っていた。

「断るに決まってるでしょ!生徒は身近に接する異性の中で、大人な教師に強く惹かれるだけなんだよ。なんて言うの?あの年代にありがちな大人への憧れ?大人なら誰でもいいのよ、きっと」

彼女の言葉が私の心臓を突き刺す。

「ほら。私の場合、仕事上身体に触れる事もあるし、悩みを聞いたりもするでしょ?すると、好きだと勘違いしちゃうのよ」

東峰くんにとって、私は身近に接する異性の中で大人。東峰くんの好きは単なる大人への憧れなの?私じゃなくてもよかったの?
あの日身体が触れてキスをして、好きだと勘違いしたの?
そんな事を思うと喉の奥がきゅーっと狭くなる。

「そう言えば佐藤さん、彼氏出来た?」

「えっ、いや。出来ないかな」

「はいはーい!私は来年結婚することになりました~」

まさかの報告に私たちは身を乗り出した。

「佐藤さんも早くしないとあっという間にオバサンになっちゃうぞ」

私はハハハと笑って、いつもよりたくさんのお酒を飲んだ。



/ 700ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp