第54章 【花巻 貴大】習慣
「・・・佐藤?」
2時間目が終わって、やっぱり花巻くんは私の元に来た。
「これ、ノートありがとう。でさ、・・・」
「ごめん、私ちょっと先生に呼ばれてて。じゃー」
私は花巻くんと目も合わさずに教室を出た。
ヤバイヤバイヤバイ。
最悪だ。
絶対引いてる。わぁー、わぁー、わぁー。
神様、どうか時間を戻してください。
そんな事をどんなに願っても、時間なんて戻るはずもない。
私は3時間目のチャイムギリギリに教室に戻った。
それからも私は花巻くんを避け続け、やっと放課後になった。教室の掃除もゴミ捨てを買って出た。