第51章 【灰羽 リエーフ】コンプレックス
話しかけて来たのは音駒男子バレー部で、リエーフは今そのバレー部に所属しているみたいだった。
バレー部の皆さんは私達に気を使って、先に部活に向かって行った。
「本当、久しぶりだな!いつぶりだ?」
「中2の夏かな…」
相変わらず元気いっぱい。
緑色の瞳は今でも私を惹きつける。
「ひろか、彼氏出来たか?」
「出来ないよ」
〝あんたのトラウマのせいでね〟
「リエーフは?」
「いない!結構告白はされる!」
そうだよね。
昔からカッコ良かった。日本人離れした顔立ちは当時から人気だったもん。
「じゃぁ、どんな子がタイプなの?」
「そうだな!背が小さい子!!」
私はまたリエーフにふられてしまう。
好きな人に2回遠回しにふられるって、本当神様は私のこと嫌いなんだね。
「高校生になってまで外見しか見ないなんてバッカみたい!」
「はぁー?外見は大事だろ!!男は大体外見から入る!」
「最低!リエーフ、最も低いっ!!」
「はぁ!?俺は最も高いだろっ!!」
私たちはいがみ合って、背を向けた。
最低。神様、私なにか悪い事しましたか。
背の低い子をひがんで暴言を吐いたからですか。
もう、これ以上傷つきたくない。
自分を嫌いになりたくない。